空気（バユ）
バユは文字通り「風」を意味し、この目に見えない要素の中で最も容易に認識できるものです。バユはまた、空と天界をも指し、そこには天女の踊り子であり音楽家であるビダダリといった非凡な住人たちがいます。ビダダリは神々のために様々な任務を遂行します。そして、この天界にはガルーダのような強力な存在もいます。
半人半鳥の姿を持つガルーダは、ラーマに転生したヴィシュヌ神の乗り物です。叙事詩ラーマーヤナにおいて、ラーマは妻のシータを邪悪な魔法使いラーヴァナ王から救い出すため、猿や他の森の生き物たちと同盟を結びます。ラーヴァナ王はしばしば、彼の乗り物であり、また腹心でもある悪魔ラクシャーサ、ウィルマナ [所蔵品1] の姿で表されます。ラーマの行動は現代では愛の物語として解釈されることが多いですが、彼の英雄的行為を突き動かしたのは単なる恋愛感情ではなく、ダルマ、すなわち正しき行いの道への強い信念でした。